宝塚という夢の国に足を踏み入れて彼此5年程経ち、定点観測のように観てる側は何も変わらないけど舞台に立つ彼女達を見送る事もある。
去るのが悲しいと感じてしまうことは当たり前で、どんなに辛い別れが来てもそれでも次の舞台はやってくる。そして寂しさを忘れ次の舞台にまた恋焦がれ魅了される。
贔屓を持たない星組野良宝塚ファンこと私はそんなものでトップスター二組を見送ってきた。
花の名前をつけることは縁起が悪い。何故なら花は枯れるから。という話がめちゃくちゃ嫌いで、
枯れた花は咲いた花で、花を咲かすことって一生に一度出来るかそうでないかって基準は無いけれど
トップスターってそれこそ咲かせた人たちだなって思っており、じゃあ宝塚でトップになれなかった人は咲いていないのか?と問われるとそれは私には分からなかった。
当たり前が壊された世界になって一年経った。宝塚の下級生は大劇場公演でありながら全日程出れなかったり、新人公演が中止された。
そんな中星組の退団者も下級生ばかりで、私は彼女らのことを思いこの短い宝塚人生に儚さを覚えた。
苦しさが見えない宝塚には夢がある、希望を感じる。端で名もなき役でも追いかける魅力がある。
退団を惜しむ権利は私には無い。ただ舞台で追いかけていただけで、好きだったと名乗れないです。
彼女達の花は咲いたのかは分からないけれど、花が咲くのは一度だけでは無いから
次の人生幸多からんことを。
そして不可抗力に夢を潰されることが二度と起こらないような生活に戻れる日を祈る。
最後の姿がもうすぐなのでしっかりと目に焼き付けます。